旧海軍の史実に明るい方で、
海上自衛隊が好きで、
艦これがわかる方に読んで頂きたい。
巨大掲示板は時に、
素敵なショートストーリーを紹介
してくれます。
作者様の言葉です。
このSSは史実を基にしたフィクションです。
「艦これ」のキャラクターたちを借りた
いわゆる「自衛艦これ」モノです。
新しい御話し順に紹介したいと思います。
ゆっくり読んで下さい。
小ネタや思わぬ事実が盛沢山です。
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ミヤコワスレの花言葉:「また会う日まで」
全ての艦に命は宿り 全ての艦に物語がある
(海上自衛隊『もうひとつの観艦式
~The 2019 Virtual Fleet Review~』より)
『抜かずの剣こそ平和の誇り』
なお本艦は、就役以来一度も砲火を交えることなく
除籍の時を迎えることが出来ました。
これもひとえに国民の皆様の、国防に対するご理解、
ご協力の賜物でございます。
有難うございました。
(護衛艦『しらね』除籍前に掲示されたメッセージボードより)
『To Commander Hanami late enemy and present friend
(昨日の敵であり、今日の友人へ)』
海自護衛艦初のCEC(共同交戦能力)搭載艦となる彼女は、
アメリカのイージス艦や航空機などと情報を共有し、
自身のレーダーでは捉えていない目標すら迎撃可能です。
姉妹艦「はぐろ」共々、
摩耶山の古称「八州嶺」が如く、
あらゆる方向を見通す隙の無い「眼」を注ぐことでしょう。
帰る:人が家や故郷など元いた場所へ戻ること
還る:多くの地点を経由したり、様々な過程を経て、
根源となるところへ戻ること
返る:「元に戻る」ということ、一度変化したものが以前の状態に戻ること
「戦没者の英霊に捧ぐ」
日本の今日の平和と繁栄はあなた方の尊い犠牲の上に
築かれたものでありまして私達は決して忘れは致しません
又あなた方と生死を共に戦った
三艦は奇蹟の生還を果たして当港の防波堤となり
戦後の復興に大きな貢献をしております
そしてあなた方の魂と共に永く
その使命を完うすることでありましょう
御霊よ 安らかに
(駆逐艦 冬月 涼月 柳 戦没者慰霊碑 碑文より)
『真っ直ぐであること』
戦艦『伊勢』は
世界史上最大の海戦に
参加するためにレイテ沖を航行した
同じ名前の護衛艦『いせ』は、
救援・思いやり・連帯を被災者に届けに、
平和の使者としてレイテに戻って来た
『未来を見据えること』
自衛隊黎明期は不可能だと言われていた空母となって
艦載機の運用を始めようとしている
それは必ずしも望ましいこととは限らないけれど…
目まぐるしく変わっていく情勢に対応するには、
常に未来を見据えて行動を……
ひいては変化していかなければいけないの
「この国を護るために、ね」
春風:春に吹く風
その日の日中は朝の肌寒さが嘘のように暖かくなりました。
また、数日前にはこの季節の到来を告げる強い南風も吹きました。
雪が溶け、緑が芽を出し、別れがあれば、出会いもある。
そんな季節のある一日。
船台の上には灰色の船体を鈍く光らせた大きな艦が。
角張った艦橋と艦首に描かれた艦番号。
誰もが一目で海上自衛隊の護衛艦だと分かるでしょう。
今日はこの艦の命名・進水式が行われるようです。
艦名が書かれた幕が吊り下げられていますが、当然まだ隠されています。
素敵な名前を付けてもらえると良いですね。
あ……いよいよ命名のようですよ?
「本艦を――」
『はるかぜ』と命名する!
くりっく支援
よろしく
ニャッハーw